この記事ではチェーンソーの使い方や注意点、選び方を解説します。
もしチェーンソー選びで迷っている場合は、マキタシリーズのチェーンソーがオススメです。
そもそも「チェーンソー」とは?
チェーンソーとは、電動モーターもしくは混合されたガソリンエンジンを利用して動かす電動工具です。
チェーンソーは、刃(ガイドバー)に巻きついたチェーン(ソーチェーン)の部分が高速回転しており、効率よく木材を切断できる構造になっています。
ちなみに、チェーンソーは「刃についたチェーン(鎖:chain)の部分が高速回転するのこぎり(ソー:saw)」
つまり、chain saw(チェーンソー)という言葉で広く流通しています。
和名では「鎖鋸(くさりのこ)」と呼びますが、あまり使われていません。
手斧やノコギリよりも効率よく切断できるので、製材・伐採作業で使用されています。
また、最近ではチェーンソー一本で木材や氷塊を削って表現する「チェーンソーアート」やDIYなどにも利用されています。
チェーンソーによる事故は多い
厚生労働省の「平成26年の林業における休業4日以上の死傷災害発生状況」によると、チェーンソーで最も多い事故として「切れ・こすれ」が挙げられています。
チェーンソーの切れ・こすれ事故発生件数が一年で400件近くも発生していることを見ると、決して少ない事故件数ではないことが分かります。
つまり、それだけチェーンソーによる事故は起きやすいということです。
チェーンソーは安全に使用すれば効率よく作業を進められる便利な工具です。
しかし、使用方法を間違えたり、点検作業や安全管理を怠ると重大な事故に発展しやすい工具であることを知っておきましょう。
【初心者向け】チェーンソーの基本的な使い方
チェーンソーでの切断作業は、チェーンソー本体以外にも様々な安全装備・工具が必要です。
他にも使用手順を遵守すること、使用前の点検作業を行うなど安全に使用するための準備も必要となります。
使用前の点検や準備品に抜けがないか確認し、安全に作業する手順を解説しますので、是非、チェーンソーを使用するときの参考にしてみてください。
使用前に準備するもの
チェーンソーを使用する前に準備するモノには、下記のようなモノがあります。
チェーンソー本体 | 防護服・作業服(防刃タイプのものがおすすめ) |
チェーンソーオイル | ヘルメット |
チェーンソー用ガソリン(電動式・充電式は不要) | 作業用手袋(防塵や防刃できるものがおすすめ) |
防塵メガネ・マスク | 耳栓 |
軽装でチェーンソーを使うと切れ・こすれ事故が発生しやすく、最悪の場合重大な事故に繋がる可能性もあります。
そのため、チェーンソーを使用する際は、最低でも作業服だけは着るようにしてください。
チェーンソーの使用手順
チェーンソーを使用する前は、まずチェーンソー本体に不具合がないかどうか確認します。
使用前の点検で確認するべき点は以下のとおりです。
- ソーチェーンの部分に適切な張りがあるか(先端とガイドバーの隙間が0.5~1ミリ程度)
- 本体に汚れや木屑が付着していないか
- ガソリンは適切な量になっているか、など
ソーチェンの張りが緩いままだと、作業中にソーチェーンが作業者に飛んできたり、対象物の切れ味が悪くなることがあります。
逆にソーチェーンが張りすぎていると、チェーンが回転しない、もしくはガイドバーを傷つけてしまう可能性があります。
チェーンソーを適切に使用するためにも、作業前はソーチェーンの張り具合をチェックし、緩んでいたら張り調整ダイヤルを回して調整するようにしましょう。
【使用手順】
使用手順は、チェーンソーによって異なります。
必ず、持っているチェーンソーの取扱説明書に従って使用するようにしてください。
ここでは、一般的なチェーンソーの使い方についてご紹介します。
- ブレーキレバーを前に倒し、チェーンブレーキがかかった状態にする
- スイッチを入れる(デコンプタイプのものはデコンプを数回回してチョークを引く)
- チェーンソーを安定した場所に置く
- 右足でリアハンドルを踏んでおさえ、左手でフロントハンドルを握る
- スターターハンドル(ロープ)を引く
- スターターハンドル(ロープ)を引いて最初の爆発音がしたらチョークを戻す
- スターターハンドル(ロープ)を引いてエンジンを始動させる
- エンジンが始動したらチェーンブレーキを解除し、しばらく暖気運転をする
チェーンソーを購入する際の4つのポイント
現在、様々なメーカーでチェーンソーが販売されていますが、一番は自分が行う業務に合うものを選ぶことが重要です。
ここでは基本的な機能をもつチェーンソーを選ぶ4つのポイントについて解説しますので、是非参考にしてください。
- 動力
- ガイドバーの長さ
- ガイドバーの種類
- ハンドルの形状
ポイント1:動力
チェーンソーの動力には、アダプター式、エンジン式、バッテリー式の3タイプがあります。
動力の種類 | 特徴や詳細 |
---|---|
アダプター式 | アダプター式は、確保できる電源があれば長時間の作業が可能なタイプです。 ガソリンによる排気がなく、パワーもエンジン式に匹敵するほどです。 しかし、ケーブル式だと作業中に誤って切断するリスクや、電力確保の手間があります。 |
エンジン式 | エンジン式は、混合燃料を用いたチェーンソーです。 3タイプの中でも特にパワーがあり、長時間の作業も可能です。 しかし、ガソリンの投入や手入れが面倒、排気ガスが気になる等のデメリットがあります。 |
バッテリー式 | バッテリー式は、バッテリーを充電することで繰り返し使用できるチェーンソーです。 排気ガスが出ず、ガソリン式に比べるとメンテナンスが楽という点があります。 バッテリーは他の工具と兼用できるので、様々な工具を持っている場合はオススメです。 |
チェーンソー初心者であれば扱いやすく、リスクも低いバッテリー式がオススメです。
ポイント2:ガイドバーの長さ
ガイドバーの長さは、チェーンソーで切断できる最大長になっており、ガイドバーが長いほどより大きなものを切断できます。
しかし、あまりにも大きいものを選ぶと小回りが利きにくく、対象物が小さいとかえって切断する手間がかかってしまいます。
ガイドバーの長さは、よく使用する対象物の長さよりもワンサイズ大きいものを選ぶと、余裕をもって安全に作業できます。
ポイント3:ガイドバーの種類
ガイドバーには種類があり、「スプロケットノーズバー」「カービングバー」「ハードノーズバー」の3タイプです。
ガイドバーの種類 | 詳細や特徴 |
---|---|
スプロケットノーズバー | 先端が歯車の形をしており、チェーンが上手く絡まるためスムーズな回転が可能。 多くのチェーンソーで使用されており、様々なメーカーで幅広く販売されている。 但し、耐久性がやや低めなので定期的に曲がっていないかなどのメンテナンスが必要。 |
カービングバー | 先端部が細い形状で回転抵抗を大きくなっており、キックバックが起こりにくい種類。 切断スピードは遅めですが、細めの構造をしていることが特徴。 枝打ちやチェーンソーアートといった細かな作業へ使用される種類。 |
ハードノーズバー | 削りだし1枚板の先端に特殊超合金を盛り付けており、耐摩耗性を向上させた種類。 構造がシンプルなことで耐久性に優れており、プロにも愛用される。 しかし、ガイドバー自体が重くなりやすく、値段も高くなりやすい。 |
ガイドバーの種類は上表を確認しながら、自身で決めることをオススメします。
ポイント4:チェーンの種類
チェーンの種類は、普段行う業務によって使用するチェーンは異なります。
国内で流通しているオレゴン社のチェーンは「〇〇AP-〇〇E」という表記であり、使用するチェーンの種類を知りたい場合は確認してください。
もし、チェーンの種類に迷ってしまったら「25AP」と表記されているものを選ぶようにしてみてください。
25APのチェーンは、切れ味がなめらかで優れた耐久性を持っています。
さらにメンテナンスも簡単に行えるので、普段の作業にぴったりのチェーンだといえます。
ポイント5:ハンドルの形状
チェーンソーのハンドルには、「トップハンドル」「リアハンドル」の2タイプがあります。
ハンド形状 | 詳細や特徴 |
---|---|
トップハンドル | 本体の上部分と側面に取っ手がついているタイプです。 小回りが利く軽量タイプや小型のチェーンソーによく使われています。 |
リアハンドル (リヤハンドル) | 本体の前部分と本体後ろに取っ手がついているタイプです。 大型のチェーンソーでよく使われています。 |
チェーンソー初心者であれば両手で固定しやすい「リアハンドル」がオススメです。
オススメのチェーンソー4選
では、おすすめのチェーンソーを4つほど紹介します。